期間工に採用されるためには、必ず面接を通過しなければなりません。面接のときには担当官から、いろいろなことを質問されます。また、仕事や会社のことについて、ザックリとした説明もあります。
そして、さまざま質問を受けた後、「何か質問はありますか?」といって、応募者が質問をする機会を与えてくれます。
この質問のときに確認の意味を含めて、聞いておきたいこと、聴いておくべきことがあります。質問をして確認をしておかないと後で、「こんなはずじゃなかった……」ということもあります。
ここでは、期間工として働くうえで、確認をしておきたい、確認をしておくべきことをあげていきます。
一般的な正社員採用の面接ではタブーなことを聴いてもOK!
一般的な正社員採用の面接では、聴いてしまうとマイナスポイントになりがちなことも、期間工採用面接だった問題にならないことが多くあります。
理由は、企業にとって期間工は、「その時に必要な戦力」という位置づけですから、長期雇用を前提にしていないからです。
その為、離職率・残業時間・給料・福利厚生・有給消化率などのように、企業にとってはあまり公にしたくないこと、仕事よりもプライベートを優先していると思われがちなことを質問しても大丈夫です。
ただし、正社員登用を目指しているのでしたら、こういった正社員採用の面接時にマイナスポイントになるようなことを質問するのは、やはり避けるべきですね。
また、会社説明などの資料に明記してあるようなことも、質問することは避けましょう。担当官に、「そこに書いてありますから、よく読んでください」といわれる可能性が大きいですから。
面接のときに確認しときたいことは?
期間工として安心して納得のいく働き方をするためには、クリアーにしておいた方がいいことがいくつかあります。
きちんと理解しておかないと、後で「え! なんでだよ?」ということになりかねないこともありますから、質問をして納得をしておきましょう。
そんな、代表的な例をいくつかあげて、なぜ質問をしておくべきなのかを、解説していきます。
契約期間更新の基準について
期間工の契約期間については、面接のときに説明を受けます。しかし、契約期間更新の基準についての説明は、軽くしかありません。「ご本人の勤務状況に問題があったり、社会情勢が変わって生産調整をしなくてはならなくなった場合、契約の更新が出来ないことがあります」という程度です。
社会情勢の変化は分かりますが、問題は「ご本人の勤務状況」ですね。欠勤や遅刻・早退が多いなどのことは想像が付きますが、ほかのことはどんなことがあるのか、しっかり確認しておいた方がいいです。
これをきちんと理解しておくことで、契約更新をしてもらえるチャンスは広がります。
給与にかんすること
これも、ザックリとした説明はあると思います。しかし、現時点の採用で決められている基本的な賃金が、次の採用のときに変わることも考えられます。その時には、新しい賃金体系に変わるのか、などということは聴いてもかまわないと思います。
それと、渡された資料にも記載されていなくて、担当官からの説明もない場合があるのが、時間外労働(残業)・休日出勤・深夜手当など、基本賃金が割増になるときの「割増率」です。もし、これに関しての説明や資料に記載がない場合は、確認しておきましょう。
配属部署にかんすること
配属された部署に就業してから、「このポジション、どうしても俺には合わないな」と感じることもあるでしょう。そんな場合、部署の変更はしてもらえるのかどうか、聴いておくべきです。
正社員登用制度について
多くの企業は、期間工から正社員登用のチャンスがあることを謳っています。中には、「15年度○○人登用の実績」などと明記してある企業もあります。でも、ここまで明記してある企業は、残念ながら少ないですね。
そこで、正社員になることを視野に入れている人は、「正社員に登用される人の割合は、なん%ぐらいですか?」と軽く聞いておきましょう。この時に「私は正社員を目指していますが、登用される人は全体の何%ぐらいですか」とは聴かない方がいいですね。
企業にとって期間工は「現在必要な戦力」です。そのため、いきなり正社員になりたいということを、あからさまに意思表示することは、企業にとって望ましい事ではないからです。
余談ですが、担当官に好印象を与える質問例をいくつかあげておきます。「この人は、うちの会社にとって望ましい人材かも知れない」と思ってもらえそうなことですから、もしかしたらチャンスが広がるかも知れません。
◆御社で是非働きたいと思っています。内定をいただいたとして、実際に就業するまでにどんなことを勉強しておいたらいいでしょうか? すぐに戦力になりたいので、教えてください。
この質問は、入社するまでと、入社後のことまで考えていることをアピールできます。期間工として面接を受けているのですが、正社員としての資質があることを受け止めてもらえる可能性があります。
◆仕事上持っていた方が良い資格があると思います。もちろん内定をいただく前から、そのことについて勉強をしておくつもりです。その資格を取得することは、就業後も可能でしょうか?
この質問は、ただ働くだけではなく、より高いところを目指していることをアピールできます。やはり、正社員としての資質がありそうなことをアピールできます。
期間工になる前に確認しておいた方が良いことは、他にもあると思います。質問をするときは、話し方や態度に気を遣って、担当官に与える印象を良くしておきましょう。